イベントの黎明
イベントグミーはALT-FETISHの市川と当時たまたま店にいたリピーター的ご利用者様2名の3人の合議で、2022年4月にスタートしました。
3人共フェチの当事者であり、ラバーが大好きです。
ラバーを愛する私たちがラバーを着てラバーとの時間を楽しむために、気軽に集まれる機会を作る。
ラバーフェティッシュピープルならば、誰でも歓迎する。
ラバーフェティッシュピープル――どんな人たちのことでしょうか? 私たちは色々なストレスに敏感なこどもたちでした。いま、ラバーがあれば、なんとか日々を乗り越えられると知っている。
夜の帳が下りる頃、ラバーフェティッシュピープルは、きょうも冷たいラバースーツの袖に腕を通すのです。体がラバースーツに包まれれば、ラバーの温度は体温と同じにはなります。そしてそのとき、ラバーフェティッシュピープルの心は興奮と嬉しさで燃えたぎる熱さになっているのです。
ラバーフェティッシュピープルはそういう人のことをいいます。
私たちはラバーフェティッシュピープルファーストです。
そのため、料金は安くするし、Save the dateという最も困難なルーティンのタスクを、市川が責任を持って引き受け、続けていけるように、力を尽くす考えです。
アートで輝く「他者」
イベントgumeeには目的も機能もありません。あるのはただの「場」です。ただそうはいっても何らかの意味がなければ参加しようという気も起らないと思います。そこで、あえてこの場が目指す意味を考えてみました。
都市にはgumeeのような場はたぶんありません。都市は機能性に満ちており、意味や目的がきっちり決まった場所しかありません。都市にはもはや、機能性や目的から自由なフロンティアは残されてはいません。
都市での生活者にとって、「他者」とは常に、競争の相手だったり、自分の目的を妨げる邪魔な存在でしかありません。なぜなら、都市での時間はいつも、何らかの目的性を帯びていてしたがってあわただしい。目的を成就する機能があふれていて、つぎつぎと目的は成就されるが、際限なく次の目的が出てきます。このプロセスでは、永遠に他社は、邪魔な存在でしかないのです。ところが――、
アート空間では、機能性はいったん脇に置かれます。機能性がなくなったアートの空間で見えてくる他者は、美しく、楽しい人たち、仲間です。目的や機能から解放された地平で、場を共有するユニークな人間との出会いは、他者との関係の結び直しの活動なのです。
gumeeではかならず、普段着ではない特殊な衣装を身に着けていただけるよう、コスチュームを貸し出したり、更衣スペースを用意するなどの工夫を凝らしています。都市の機能性が最も端的に表れるのは普段着やビジネススーツにほかなりません。これを脱ぎ去って、それとは真逆の、非現実的で見たこともないような想像上の外観を備えた参加者を、お互いに見た時に、初めてその場所は「アート空間」として立ち上がってきます。
その空間にいる他者はもはや(都市においてそうだった)邪魔な他者ではなく、美しいし楽しい、わくわくするような「存在の機会」そのものです。
人文知の社会実装実験場
gumeeは哲学、脳科学、心理学、社会学など人文知のうち、これからの人類社会をよくするのに役立ちそうなものを、ラバースーツを補助線として、社会活動につなげていく、社会実装していく実験の場、です。
ヒトは、自分でもよく分からないもやっとした、じぶんでもとらえどころのない「欲簿」をもっています。gumeeはそこに、過去のイベント事例の写真や、また毎回の具体的なドレスコード、イベントでの参加者の振るまいかたの示唆も含め、個別具体的に情報を共有させていただいているところです。
ラバーを、きっかけに、こういうものがあるんだ、こういう時間の過ごし方があるんだと、一人でも多くの人の「欲簿」に、このgumeeが仕訳されたら、よいのです。
第二次大戦後に、アメリカのお節介で、OECD諸国はめざましい発展を遂げることができました。アメリカは自由と民主主義と自由競争型資本主義のイデオロギーを確かに、インストールはしてきました。日本もその例外ではありません。今私たちの前にひろがっている、憲法に保障され政府が担保してくれている集会の自由や、市民なら誰でも使える公共資源、ユニークな占有利用契約にも同意してる多くの不動産オーナー様。まさにこれらはグミーの萌芽を促す沃野、ナノです。
いうまでもなく、ネット上には、ヒトとヒトをつなげ、商取引やコントラクトへのコミットメントを効率的かつ低コストで媒介から押印までをもシームレスにしてくれるOSSやSNSインフラがととのっています。もはや誰でも思ったその日に日程を決め、みんなに参加を呼びかけることができる時代です。
このイベントは誰にでも開かれた、いわばOpen source eventとでもいうべきものであり、イベントの企画から実行までは、ルーティン化、定型化し、それをここでコモンナレッジ化していけたらいいと考えています。
これに共感した志あるフェティッシュピープルが同じようななことを、公共の資源を使って自由に取り組んでいけば、フェチの社会実装は指数関数的に進んでいくでしょう。
次の図はラバーで集まることで、どのようなメカニズムで、何を人間に起こそうとしているのか。その目論見の一例です。

脳科学や心理学のフレームワークから
- ナッジ
- クロスモーダル
ホイジンガの遊びから
- ルールとまじめさ
- 限定性(その場、そのときだけ)
- 目的的(なにかの手段になってはいけない)
- 緊張
- 美的なものをつくりだす
- みんなでやる
他の社会資源との違い
- 店と違って来やすい、参加のハードルが低い
- Save the dateコストの節約ができる
- 他の同じ趣味の持ち主と知り合える
- ラバースーツを体験できる(着て過ごせる)イベント
運営上の工夫
- 当サイトにおいてチケット購入や事前の周知事項を確実に共有
- 申込者のHNを、申込み時点で取得し、最初から意思表示サインを用意する
- ラバーレンタルに必ずマスクを含め、羞恥心を払拭(脱人格化)させる
- 商品の販売は行わない(オペレーション上無理がある上にニーズもない)
- レンタルラバーは引き続き前売り必須とし上限を設ける
- 着用は1時間当たり4:1(4人の着用申込みに担当者1名)の配置とする
- 入場の時間をずらす(前項の関連)